空気に対して燃料の割合を薄くすると
燃費が伸びそうな気がしますが、
実はそうではないケースがあります。
「マフラーから黒煙」が出るような状態では、
余分な燃料が燃焼温度を下げてしまい
パワーも燃費も悪化しますが、
必要以上に薄くしてしまうと
高回転ではエンジンにダメージを与える可能性があるものの
中低速では・・・・?
と、いろいろ考えてテストした時期がありました。
3000RPM以下では、
燃焼温度が低く、ピストンスピードも遅いため、
温度が理由でエンジンがダメージを受ける可能性は低く、
薄く薄くでのテストを行ったことがあります。
そして、限度を超えると、当然ですがトルク感が大幅に落ち・・・
表現の難しい臭いが発生しました・・・・。
エンジンは、ガソリンが燃焼したエネルギーで動くため
燃料が不足すればトルクが下がるのは当然で、
そして、臭いの原因は窒素酸化物と考えられます。
大気中の約80%は窒素で、
それが酸素と結合して発生する有毒な化合物で
「臭う」のは、触媒が対応できないほど数値が上がっている
非常によろしくない状態を意味しています。
燃費は、ガソリン1リッターで走行できる距離ですので、
薄く調整しても距離が伸びなければ数値は下がり
非常識な領域では、排ガスまで有毒化する
とても悪い状態を作り出してしまうことになります。
RB26DETTにR35エアフロを流用した場合、
センサーの精度とレスポンスが上がり、
特に中低速のマップでは
数値の変更で大きな性能向上が体感できますが、
それでも、
どんなに数値で調整を試みても燃費が伸びない事例が数件
発生してしまいました。
(続きます)