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コンピューター ECU

昭和の初期、

自動車の燃料制御の基本はキャブレーターでした。

空気の流れを利用し、負圧でガソリンを吸い出す構造ですが、

これを最初に考えた人は、本当にすごいと思います。

しかし、システムには弱点や矛盾もあり、

吸気量やアクセルの踏む量、

登坂、気温など

条件によって発生する最適を目指さなければならない機能に対しの

難しい点が多かったように思います。

 

数年前のR’sミーティングでは

残念ながら達成できなかったGTR行列台数のギネス挑戦では、

車間を意図的に空けて加速する車両もあったらしく、

距離が開いたことで行列とは認定されなかったそうです。

その中には初代箱型のスカイラインGTRの参加もあり、

キャブで高出力を目指した仕様であれば

ゆっくり走るのに苦労があり、

一定の距離を保つのに苦労する姿もあったそうです。

燃料の供給量を変化させる機能にはキャブレターの限界があり、

高回転に設定すると低い回転では難しくなってしまいます。

排気ガスの厳しい基準をクリアするためにも

燃料噴射装置は時代の流れの中では必須のシステムかも知れません。

これが世の中に登場した当初、

チューニングの業界では危機感があったそうです。

「もう、自由に調整できない・・・」

しかし、先駆的な人たちは、早い時期にプログラムへの介入方法に気づき、

手法を隠した「秘密の」チューンをスタートしたところもあり、

そして、超先駆的な存在はマインズです。

紫外線で初期化されるチップの画像を初めて見た時、

遠い世界を眺めるような感じでしたが、

あのチップ内には多くの情報が詰め込まれ

その数値を変更することで車両の性能を変化させたわけです。

 

今やコンピューターチューンはよりメジャーな手法となり

チューニングには必須アイテムとなりました。

しかし、その世界に新たに触れるためには

多くのメーカーから発売されている関連機材の選択が必要ですが、

教科書のようなガイドブックは見当たらず

どこの何をどう使ったら良いのか分からず、

ひたすら迷走していた時期がありました。

その頃、谷口君シルビアが

ヤシオファクトリーのROMチューンで激変したことから

関東への集合指令が入りました。

ビデオオプションでしか見たことが無かった岡村さんとの

橋渡しをしてくれたのです。

そして、初のご対面では、

韓国料理店のテーブルをはさんで岡村さんと谷口君。

ロムチューンの重要さを力説する岡村さんの言葉には

実が伴った説得力がありました。

しかし・・・初期に必要な機材関係の費用は約200万円。

宗教の教祖様とその信者と共に、

教本や水晶玉をターゲットに勧める様子に似たその時間、

「信じなければ悪魔に呪われるぞ!」と脅迫されても、

普段の自分であれば絶対に購入を決めることなどないですが、

目の前にいるのは、岡村さんと谷口君!

自分にとっては大きな転機に違いないと確信する以外に

選択肢は無いと思いました。

 

(続きます・・・)

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