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アテーサE-TS 3

アテーサE-TSを作動させるためには、

センタートランスファーのクラッチシステムを押さえるための

安定したフルードの圧力が必要です。

そのため、工場で使用されるコンプレッサーと同様に

ポンプのモーターを作動させ目標の圧力に達すると

作動を切り、最低限の設定圧力で再び起動し、

一定の範囲内で圧力をキープするシステムがあります。

システムには圧力を感知できるスイッチが必要ですが

それが、先のフルード漏れの原因となった部品です。

配線が出ているところ

樹脂で固めていますが、

ここにヒビが入り圧力に負けてフルードが漏れます。

おそらく内側から負担が集中し破損しているようです。

そして、大問題は・・・・、

この部品が単体では販売されていないことです。

基本的には中古品での対応が安価ですが、

いずれ無くなるのは間違いなく、

それ以外の手法ではヘリテージでの現品修理で、

モーター、アキュムレーターを含めたセットを先送りで

修理見積り ⇒修理の流れですが、

どうやらかなり高額らしい情報です。

状況によっては修理不能の場合もありますが、

検査だけでもちょっとした費用がかかるようです。

 

この圧力スイッチについて調べてみると

上限の圧力で導通が切れ

下限の圧力で導通が復活する

2つの異なる圧力でオンオフを繰り返す動きを行っています。

実は・・・こんなのを作って測定しました。↓ (笑)

作った・・・と言っても、

いつもお世話になっている鉄工所の社長さんへの依存ですが、

手動で加圧する機械も購入し、

この測定のセットで動作圧力が確認できるようになっています。

そこで、検査したセンサーの数点での個体差が分かり、

意外とアナログ的に消耗し、数値がずれる可能性もありそうです。

 

圧力スイッチの故障の連続で、

同じ動作でオンオフでき、先端のネジ部が同一の

純正以外での部品への代用を考えました。

ネットを利用すれば、

簡単に代替社外部品が見つかるかも知れません・・・・。

ですが・・・・

その発想から部品を探し始めたのは、

今から2年ちょっと前で、

まったく該当が見つかりません・・・・。

 

大きな理由の一つとして、

最近の工業製品では、

圧力スイッチを使用するケースが減り、

圧力センサーが一般的になったことがあるようです。

圧力スイッチの多くは

内部にスプリング式の金属が使用されるため

経年劣化でバネレートが下がり、作動の数値が変化し

長期間での精度が期待できない事情があるようです。

先のテストでの数値ズレもその実証のようなものですが、

もしかするとこの誤差や劣化は、

新車時から容認された誤差かも知れません。

 

機械式のスイッチにはそのよう問題から

最近では、センサーが採用されるケースが多くなりましたが、

機械式スイッチのオンオフに対し、

センサーは圧力に対して電気抵抗値が変化する構造で

長期的な精度と耐久性があるものの、

測定された抵抗値を電子回路で識別判断し、

オンオフのタイミングを作り出す

別の機構が必要になります。

 

そのような事情から

代替えで簡単に交換できる機械式のスイッチは

やはり魅力的です。

ですが、該当製品が無い場合を考え、

電気式センサーのスイッチをオンオフできるセンサーと回路のセット、

2本立てで、故障対策の手法の模索がスタートしました。

 

 

(続きます)

 

 

 

 

 

 

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