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振込

販売には仕入が必須です。

現金支払いで仕入れる事もありますが、

月末までの仕入金額を翌月の末日までにまとめてお支払いする

「末締め、末払い」が業界では一般的みたいです。

そのようなわけで月末が近づくと

振込業務の準備が始まりますが、

今ではインターネットでの振込みのシステムが

それらの作業を楽にしてくれています。

 

数十年前、

まだインターネットが無かった頃、

もしくは、インターネットで振込み業務などできなかった頃、

通帳や現金を持って銀行に並び、

複数枚の振込み用紙に振込み先や金額を記載し、

窓口に提出。

長い時は一時間以上、

やっとお店に戻れるという恒例行事がありました。

 

ATMで口座からの引き落としによる振り込みでは

手数料が少しでも安いため、

特に月末には、延々と作業を繰り返す人は多く

そのため大行列ができるのも珍しくありません。

「早めの日程で手続きすれば楽では?」

これは正論ですが、

出費が重なり、他からの入金が前提での振込みは

経営者の多くは経験する事で、

つまり・・・「楽ではない」は一般にあるお話です。

 

そして、登場したのがFAX振込みです。

銀行からこの案を聞いた時は「夢のシステム!」と歓喜しました。

月末に集中する銀行窓口の混雑解消にもなる

まさに一石二鳥のシステム。

しかし・・・エンピツ書きの下手な自分が

丁寧に丁寧に書いたつもりの文字や数字が認識されず

「判別できませんでした」の銀行から返送がFAXで届くと

泣きそうになりながら書き直し、発信、

しかし・・・・

「判別できませんでした」が何度も続きます。

インターネットが無い、

当然、AIなど名称すら無い時代、

当時のコンピューターが識別していたのでしょうか・・・

何だか意地悪されているような気分になっていました。

「窓口に行った方が早いかも・・・」

何度も何度も繰り返し、

どうしてもダメな場合はマジで銀行窓口に出かけていました。

やっと儀式が終わる憂鬱な月末、

しかし・・・・

ある日、決定的な解決策が見つかりました。

 

まず・・・・

分かりやすい文字や数字で書くように努力、

 

努力!未来! A BEARTIFUL STAR! (チェンソーマン 風)

 

これで、大丈夫だったら楽ですが、

そんなに安易には進みません。

無駄と分かりつつも数度繰り返し

ダメな時は、

文字の枠内に

 

象形文字を書きます。

 

当然、数字としても文字としても認識できないので

NGのFAXが届くところで、

銀行のオペレーターさんから苦情の電話が入ります。

 

「ふざけないでください!」

 

そこで、がんばって書いても認識されない苦労の数々と

振込先と金額を口頭で伝えると

ミッションはコンプリートされます。

実はこれ、

何度も拒否された自らの文字への銀行の対応に

「これのどこが悪い!」と

ついやってしまった象形行為に対し、

電話で楽に解決できた事で覚えた

悪い方法です!

 

ふと・・・

象形文字の送信後に即電話が入る銀行側のシステム

どうなっているのかと疑問に思いました。

がんばって書いた数字や文字では電話は無いのに、

象形文字だったら即対応。

受信側は人が目視で確認しているとか・・・・。

そして、分かっていながら再確認のFAXを送信しているとか・・・。

まるで特権を与えられた江戸時代の関所の役人みたいな

ちょっとした優越感で悦に入っているような・・・

そんな関所役人を攻撃するような象形文字。

傷つけられたプライド!

そして、怒りの電話・・・。

 

さすがにそれは

無い・・・かな・・・・

昔の事なので、もう分かりません・・・。

 

でも、象形文字によって月末業務は大幅に時間短縮ができたのは

記憶に鮮明だったりします。

インターネット振込みで、すべて過去の出来事になりましたが

原始的なFAX振込みであれば、

今のようなハッキングなどのリスクは少なかったかも・・です。

どうかなぁ・・・。

 

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