アテーサE-TS
スカイラインGTRに採用されている4WDシステムの名称です。
最近、システム内の圧力スイッチの故障が顕著で、
(↑これです。これが壊れるのです。)
このスイッチ
3.8Mpsの圧力に達するとOFF、
2.8Mpsの圧力まで下がるON、
↑のように動作する機械的な構造です。
アキュムレーターという油圧をキープするための部品に
(↑これです。内部に窒素ガスを貯めてピストンを押す構造です。)
2.8Mps~3.8Mpsのモーター駆動による油圧確保のための
システム内で、圧力感知ができる唯一の部品です。
少し前の「アテーサE-TS」のブログの続きですが、
画像のスイッチが常識的な価格で購入できれば
いろいろと考える事も無く、
それでOKだった案件です。
数年前、
店舗が広島県廿日市市地御前から栗栖に移転した頃
初めてご来店されたBNR32のオーナーさんから、
後部からのオイル漏れのご相談がありました。
「リアデフが原因かな?」とリフトアップして確認すると
スイッチらしき箇所から止まる事なく噴き出す液体を見て
「なに、これ?」
個人的には、初めて見た症状。
↑2本の配線が出ている間から漏れていました。
早速、部品確認をすると単体での図が無いのです。
アテーサユニットのセットで購入・・・。
その時はまだ販売されていましたが、
金額を忘れたいほど高額でした。
その時は、奈良県のガレージヨシダさん所有の中古品で修理できたのですが、
レアなケースと思っていた同様の症状が、次々と発症しました。
これは・・・・本来の強度の限界がここで現れているに違いない・・・。
これは困りました・・・。
何か代替案はないものか・・・。
ここからの流れは、
先のブログ「アテーサE-TS」で、
キーエンス社製の部品で制御を行う事に成功しました。
しかし・・・・最大の問題は価格です。
めちゃくちゃ高いのです。
キーエンスは代理店制度で、
がんばればすごいお金持ちになれるらしい・・・・。
これは逆に考えると粗利が大きい事にもなりそうです。
そして、性能の無駄遣い。
本来、工場のプラントなどで使用されるセンサーユニットで
配管の複数個所に設置し、
温度や圧力を常時集中管理室に送る機能を有し、
オマケに一体に二つのセンサーを持っている・・・・
アテーサE-TS用では、一つしか使っていないし・・・・
機能全体の20%くらいしか使っていないかも知れません。
圧力センサーと制御部だけを分離できないものか・・・
できれば少しでも安くできるかも・・・・
そして、回路の製作へ試行錯誤が始まりました。
(続きます)