アテーサE-TSの電気センサー式の代替スイッチは
思いついてから完成まで3年かかりました。
もっと高い技量があれば、製品化まで早かったはずですが、
発想はあっても知識が疎く・・・
たくさんの人間関係に助けてもらいました。
「大恩人」は、広島県大竹市の鉄工所の社長さん
そして、
長野県の電子回路に卓越したこちらも代表者の方ですが、
その関係もあって、最近は長野に足を運ぶ機会が多く、
長野県の某ホテルでは、
フロントの皆さんに覚えられてしまいました。 (笑)
長野での宿泊場所と高速道路の位置関係から
リオへの帰路は、近くのインターからではなく、
離れた岡谷インターを経由するコースを選択しています。
総合の距離は約40kmくらい短くなり、
高速道路料金も安くなります。
長野県での高額な燃料代は懸念案件ですが、
岡谷インターの近くのガソリンスタンドは価格が比較的安く
まずここで満タンにして高速道路に入るのも恒例行事です。
ホテルから岡谷インターまでには山道が数か所あり、
そこで、気になる光景がこれです。
↓
もう少し遠めで・・・・
↑積載車内からの撮影です。
看板に記載の「緊急避難所」ですが、
緊急の意味、意外と知らない人が多いみたいです。
ここまでの道路は長い長い下り坂ですが
ブレーキの多用で発生するパットとローター間での摩擦熱で、
ブレーキペダルの踏力をブレーキキャリパー等に伝えるための
ブレーキフルードの温度が上昇し「沸騰」により
「液体」に「気体」が含まれ、
気体部分が簡単に圧力で変化する事から
ブレーキペダルがフワフワになる・・・
まったく効かない危険な状態、
これを、ベーパーロック現象と言いますが
そのような緊急の際、
崖から落ちたり
他の車輛に衝突するなどの事故を回避するため
「ここに突入して止めましょう!」の場所です。
当然、車のフロント部は無傷では済みませんが
「まだマシ」を目指した
ちょっと野蛮な「緊急避難」のシステムです。
「べーパーロック」の言葉を初めて聞いた時
「ペーパーロック」と聞こえたため
「ペーパー」=「紙」
なぜ紙なのだろう・・・?と思ったのですが、
実は「vapor」→「べーパー」、
「蒸気」の意味でした。
フルード内の水分が高温沸騰で蒸気化するため
気体が圧を逃がし止まってしまう現象、
油圧がロックされる事から
「べーパーロック現象」と呼ばれています。
分かりにくく、紛らわしい言葉ですが、
「ほしのディスコ」「あいなぷぅ」の「パーパー」とは違います。
この緊急避難所
画像で見るとまったく使われた痕跡がありません。
つまり、ブレーキが効かなくなるべーパーロックで
ここを使用した車両が近年では存在しなかったわけで
その理由は、
車輛に装着されたブレーキ性能の向上に違いありません。
(長くなりそうなので、次回に続きます)