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タイミングベルト(RB26DETT)

RB26DETTエンジンでの

最近、多いトラブルの1つに

タイミングベルトテンショナーの破損によるベルト外れがあります。

ベルトが外れてしまうとピストンとカムシャフトの動きの連動が崩れ

吸排気のバルブがピストンにヒットする可能性があります。

RB26DETTに採用されたバルブは、

高温での耐久性を上げるため

中空構造の内部にはナトリウムが封入され

冷却効果の向上で一般的な燃料温度850℃の限界点から

950℃近くまで耐えるようになっています。

ガス冷却による余剰のガソリンを抑え

燃焼温度を上げて、

より高出力を得られる構造になっています。

これを、平成元年に発売した日産はすごいなぁ・・・と思います。

しかし、中空バルブは、曲げに対しての強度は低いため

タイミングベルトが外れ、ピストンに当たってしまうと

斜め方向に力が加わり、

簡単に曲がり、折れるケースもあり、

その際には、修理に大きな費用を必要します。

 

↓の動画は、タイミングベルト交換時に

負荷のかかっていないタイミングベルトテンショナーを単体で回したものですが

異音が発生しています。

これは、内部のベアリングが摩耗している状態ですが、

重視すべきは、このエンジンの走行距離が約6万キロ弱で

屋内保管車である事です。

タイミングベルトは10万キロごとの交換が必要ですが、

この車両では、前回交換から18年が経過し、

ベアリング内部のグリスが酸化等で劣化が進み

異音の発生に至ったようです。

 

↓取り外した単品でのテストです。

 

ガレージ内で保管される期間が多い

このようなRB26DETTエンジン搭載車は、

年月によってはリスクが上がる事になります。

上記異音の後にベアリングが破損しますと

↑このような状態で、エンジンに大きなダメージを与えます。

↓ベアリングを取り外した単品画像です。

 

ベアリング単体の破損以外に

固定のためのボルトや、スプリング系の「折れ」の事例もあり、

タイミングベルト交換時には、

関連部品をすべて新品化するようにお勧めしています。

恒例の価格高騰で想定外の価格の積み重ねで

頭が痛いですが、

それでも、購入できるだけマシと・・・

ヘリテージへの移行でのさらなる高額化もありますが、

エンジン破損よりは、大幅にリスクが少ないと思われます。

 

スカイラインGTRのオーナーの皆さま

ご留意くださいませ。

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