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日別アーカイブ: 2024年1月23日

思い出のカレー

サラリーマンだった頃

遠い空を見上げるくらいの昔・・・

マイカー通勤の途中でいつも気になっていた看板がありました。

宇品という海に近い場所の

市内電車が通るメイン道路からひとつ外れた裏道に

フリーハンド風の「カレー」の小さな文字の小さな看板が

旗のように少し高い位置にありました。

 

カレーは大好きです!

ここには・・・一度は行ってみたい。

ですが、通勤時の朝は開店前、

帰社時は、朝とは違う経路で帰宅するため

眺めながら通り過ぎるだけでした。

 

そして、ある休日の昼食時

久々に会った友人からの提案、

「カレー、食べよう」

そして、案内されたのが、

あの小さな「カレー」の看板の店です。

 

「やった!」

 

気持ちは小躍りです。

初めて入る香辛料で満たされた店内にお客さんは多く、

午後1時過ぎでしたが、ほぼ満席状態でした。

友人は常連らしく、

お店の人とはアイコンタクト状態でした。

そこで、気になったのは

お客さんが実食中のカレーです。

量が多い!

お皿の直径が大きく、

山のように盛り上がったご飯がカレーで埋まっています。

そして、登頂部には生卵が鎮座していました。

実は、半熟のゆで卵は大好きですが生卵は苦手なのです。

「贅沢!」と言われそうですが、「黄身」だけならOKです!

 

初代「うる星やつら」の第168話

「スペースサバイバル!食うのは奴らだ」

冒頭での朝食を前にした「メガネ」の長いセリフ・・・

↑「メガネ」

 

ドハマリしました。

う~~

なんという味気ない朝食だ。

補習授業さえなければ今頃は旅の空のもと、

盗んだとて誰はばかることもない谷川の水を汲んでの一杯のカフェ、

傷付き疲れた戦士のかりそめの休息であったものを・・・

しかも塩ジャケに生卵、ナスのお新香にインスタントみそ汁、そして冷飯・・・。

これは難しい!!!

普通、主食であるメシを中心に漬け物みそ汁などの前座をこなし、

その日の大物であるおかずとのドラマチックな一本勝負へとなだれ込んで行くもんだが、

今日の対戦相手は手強い。

 

全員がまぁ、しょっぱい!

 

これをメシだけで迎え撃つのは非常に不利だ。

まず、塩ジャケについている千切りキャベツを味方に抱き込まねばならん。

がしかし・・・、

千切りキャベツだけではまだまだ戦力としては心もとない。

ここは一番、お茶の手助けも借りねばならん。

(ここで、お茶の入った湯飲みがきらりと光ります・・・・)

が、それでも不安は残る、

メシに千切りキャベツとお茶を巻き込んだまではよかった。

正規軍としての一応の陣容は整ったといえよう。

しかし、不気味な存在が。

そう、それこそ今俺が直面している難問なのだ。

 

生卵!

 

カアー!

メシにかけるには醤油を加えねばならん、

しかし醤油を加えてメシと混然一体となった様は、

もはやメシとしてのプライドは失われていよう。

がしかし、

生卵の本来持っている知能と体系を壊さずにそのまま飲み干すほど、

俺はヘルシー論者ではない!

そう・・・・

難問だよ、これは・・・・。

 

 

生卵・・・・

白身が苦手なのです・・・・、

何度も言いますが、黄身は大好きです!

 

そのお客さんのカレーは、

「大盛」「生卵トッピング」なのでしょう。

空腹状態でしたので「大盛」は楽勝、

間違いなく美味しく頂ける適量です。

テーブルまでの時間で

自分のオーダー内容はほぼ決定、

わくわく感がすごかったのを覚えています。

そして、オーダー!

「大盛でお願いします。」

即座に友人が反応しました。

「え?大盛?!大丈夫?!」

「大丈夫、大丈夫!超空腹だし。」

「本当?じゃあ、ぼくは普通のカレーで」

・・・・・

ちょっとした違和感はありました。

なぜ「大盛」程度で、そんなに心配するのか・・・。

そして、その理由はすぐに分かりました。

運ばれた「大盛カレー」は超巨大だったのです。

なるほど・・・・、

当時、広島大学の近くの立地から (今は東広島に移転しましたが・・・)

育ち盛りの大学生も多かったのでしょう・・・・・。

食に対して実に失礼な表現ですが、

 

罰ゲームと思いました!

 

「並」が通常の大盛以上、

「大盛」は、「巨大盛」です。

友人が「え?!」と言ったハズです。

そして、さらに罰ゲームは続き、

それでもがんばって食べようと

カレーマウンテンの山頂部分をスプーンですくうと

 

生卵が登場しました・・・・・

 

ライスで山を作り、

トップに生卵をセットし、

すべてをカレーで包む・・・・、

そのような仕様のようです。

 

 

懐かしい・・・・・。

 

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