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日別アーカイブ: 2025年2月7日

アテーサE-TSの故障について2

BNR32のオーナーさんのお話では

アキュムレーターの交換履歴は無いとの事です。

当然、圧力スイッチも新車時のままです。

警告灯は点灯していませんが

状況からの判断では、

おそらくほとんど2WD状態ではないと考えられます。

このような場合でも

メーター上のフロントタイヤのトルクメーターは作動し

あたかもフロントタイヤには動力が伝えらえている風ですが、

↑トルクメーターは、

ソレノイドバルブへの動作信号で動いているだけですので

油圧がかかっていない状態では

水圧のかかっていない水道の蛇口を開くのと同じで水は出ず、

フロントタイヤへの駆動トルクもゼロに近い事になり

「4WD風の2WD状態」になっています。

今更ですが、

スカイラインGTRの4WDは悪路走破のためのシステムではなく、

ハイパワーを路面に伝えるための4WDですので

2WDの走行は純正が有している安全性を損なっている事になります。

実は加入されている任意保険の会社にこの旨を伝えますと

「後ほどご連絡しますので少しお待ちください」の回答の後、

レッカー搬送が認められました。

 

以前に似たような事例ではNGが出てしまったケースがありますが

保険会社によってその対応の違いは大きいと思います。

スカイラインGTRのような年式が経過し

故障のリスクの高い車の場合では、

保険会社の選択は重要だと思われます。

あくまで個人的見解ですが

ネット系や共済系は保険料は安いですが外した方が安全です。

東京海上日動、損保ジャパン、あいおい、AIGが

これまでの経験では頼りになりますが、

中にはこれらの保険会社と同じような保険料にも関わらず

対応が最悪の保険会社もありました。

加入時には笑顔の「お任せください」状態でも

実際に保険金の支払いが発生した際には激しい抵抗をするような

保険内容の連絡の際の電話での会話では、

「東京海上日動さんでは認められたのですが・・・」に対し

「あそこは違うので。」と回答され絶句しました。

ここで実名を書きたいのですが

あくまで個人的見解ですので・・・・。

 

お勧め4社の内の1つの保険会社の許可が認められたため

積載車での引き取りに伺いました。

場所は神奈川。

通常、広島→神奈川では

レッカー搬送の支払い上限を超えてしまうため、

超過分についての説明が加えられますが、

今回の保険会社の担当者さんからは

加入者に対しての追加金額についてすごく心配した口調でした。

すごいなぁ・・・。

そこまでフォローするなんて・・・。

〇〇〇〇〇〇(株)_漢字6つ_とはすごい違いだ・・・。

「大丈夫です。他にも用事を作りましたので追加請求はゼロです。」

そのように回答すると、とても感謝されました。

先のブログと話題が重なりますが、

給油は宇佐美に限定しています。

そのため、関西方面に向かう際には

宇佐美の無い新東名は避け、東名高速の浜名湖インターを目指しました。

偶然の朝日を見れてラッキー。

次は富士山

絶景です。

日本の宝です。

 

(続きます)

 

アテーサE-TSの故障について

富士スピードウェイで開催されるR’sミーティングへの参加は、

毎年の恒例行事になりました。

初出店は何年くらい前になるのだろう・・・

編集長さんからの

「出店してみましょうよ。お話したい人、多いですよ。」

その言葉での勢いとノリで

イベントを見学するだけだった自分が出店を決めました。

テントやテーブルはリース手配ですので

形だけは他力本願で大丈夫、

直前までは、

「まずは恥をかきに行こう。何ごとも経験だ!」と悠々としていたフリは

開催直近に限界点に達し、

何かしなくてはいけない・・・と危機感が高まり、

慌てて作ったのがリオマガジン001でした。

出発の2週間くらい前に思いつき

印刷会社に相談し、文章を書き始め

焦った状態での原稿は誤植だらけ

完成品が店舗に届いたのは静岡への出発当日でした。

R’sミーティング会場では、

文章ミスが多い理由をお話しながら配布したのですが、

それで親近感が上がったような奇妙な効果がありました。   笑

 

昨年(2024年)もたくさんの方とお話ができました。

あるBNR32のオーナーさんからは、

トランクルームからの短い周期でのカチカチ音のご質問がありました。

1分間くらいの周期のその音について思い浮かんだのは

アテーサE-TSのモーターを動作させるリレーの作動音です。

4WDの動作のために必要な油圧を作るためのモーターは

設定された油圧の上限に達するとスイッチがオフになり、

下限値に達するとスイッチがオンになるよう

リレー動作で制御されています。

 

ふと・・・

電気部品にちょっとだけですが詳しい自分には

「リレー」は、使い慣れた普通の部品ですが、

多くの人はご存知なのだろうか・・・と

ブログを書きながら思いました。

そこで、リレーについてちょっとご説明してみます。

 

モーターなどの動力を作る部品は大きな電力を必要とします。

電力が大きい場合、通電するための配線やスイッチなどの部品には

それなりに大きな負荷が発生します。

例えば、以下のような回路では

(フリーハンドですみません・・・)

配線やスイッチには発熱などによる負担がかかります。

そのため頑強なスイッチを採用する方法もありますが

電子回路ではそれが難しい場合も多く

そのような状況で、リレーが登場します。

リレーとは、通電部分を受け持つ小電力で動く部品です。

このような構造です↓

AとBに電気が流れるとCの電磁石が磁力を発生し

固定されたDの上側のEを引っ張り

EとDの間で通電する構造です。

Cの電磁石は使用電力が小さいため

AとBの電力も小さいため

リレー駆動用にはわずかな電力しか必要としません。

リレーは、図では、このように表現します。↓

モーターの回路にリレーを入れると↓のようになります。

スイッチにはリレーが使用する小さな電気が流れ

モーターが使う大きな電力はリレーの接点を通過する

スイッチ保護の回路です。

このリレーが動く際、

電磁石がEとDを接触する時にカチカチ音が発生します。

 

お話、戻りまして

アテーサの作動頻度にもよりますが、

アイドリングでは数分間周期です。

その間隔が短い場合、

圧力を貯めるためのアキュムレーターの異常が多いです。

BNR32では、アキュムレーターはリアデフの上部にあります。

内部は↓のような構造になっています。

アキュムレーターのガス圧に対し

アテーサモーターの油圧が勝り

内部のピストンが図の位置まで押された状態で止まり

油圧センサーが3.8Kを検知したところで

アテーサの制御ユニットがモーターを停止させますが、

油圧は最大で3.8Kがキープされています。

↑またフリーハンドです。

文章での説明では長くなって、逆に分かりにくいもので・・・。

アキュムレーターに貯めた油圧でセンタートランスファー内の

クラッチを押し発生した摩擦でフロントタイヤを駆動させる構造ですが

(実際は逆流防止バルブなどもっと複雑です)

アキュムレーターが壊れた場合・・

例えば↑のような状態でシール部が破損したり、

ピストンや内壁のシリンダーに傷が入ってしまうと

⇔の小さな範囲にピストンの動きが制御されたり

固着の場合では、ほぼゼロの油圧確保量になり、

必要な圧力の上限でスイッチオフのためのリレー動作

必要な圧力の下限でスイッチオンのためのリレー動作のため

短い周期で圧力スイッチがカチカチと音を出している可能性があります。

もう一つの理由として考えられるのは圧力スイッチです。

正常に作動するための圧力が内部構造の故障で変化し

狭い範囲で、動作信号を制御ユニットに伝えているケースもあります。

通常、どちらの場合でもメーターには「4WD」の警告が点灯し

トランク内のユニット下の窓から確認できるLEDの点滅回数で

その故障を検知する事ができるのですが

RB26エンジンで採用されている故障診断は

完全に壊れる前の中途半端な状態では

多くの場合で「異常なし」を表示します。

それまでの経験則や勘が必要な理不尽な状態ですが

たぶん多くの日産ディーラーさんでは、

それらに精通していた当時の整備士の多くが定年退職され

不調のBNR32などが入庫すると

若手の人たちが苦労するような現状があるみたいです。

 

(続きます)

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